いぬいです。
売り専業界にはいくつかの専門用語があります。
うちひとつが、闇件（ヤミケン）です。
カタカナで表記されることが多い、このヤミケンですが、意味は
「お店を通さず、お客様とボーイが繋がること。または金銭のやり取りをしたり、営業行為をすること」
を指します。
これは、業界内では基本的に禁止としている店舗がほとんどです。
もちろん、お店は、ボーイとお客様の間に入ることで手数料をもらう業態ですので、
お店を通さなくなれば不利益となります。
それに、お客様といつどこで何時から何時までお会いするのか、を決めることも、かなりの労力やノウハウが必要となるので、ボーイにはこれが難しく、結局はお金のためになっては、効率が悪くなり、お客様を大切にできず
「ヤミケンしているお客様から、店にクレームが入る」
というとんでもない状況になるのが、業界のあるあるです。
バカバカしい店舗外でのやりとり
ヤミケンで幸せになれた人っているんでしょうか。
私にはわかりません。
👴「ボーイと個人的にやりとりしていました。お金を渡しました。でも会ってくれないんです。返事もありません。お金を返してほしい。」
🐶「しらんがな！あかんって規約にかいてるやん！」
もちろん、なぜお金を渡したのかは想像がつきますし、
何を手に入れたかったのかも想像もついています。
幸せになりたかったんでしょう。
ですが、愛を知らなかったんですよね。
お店を通さずに自分とはやりとりしてくれる特別感。
ようするに、高齢になってから芽生えた承認欲求です。
愛がなんなのか、出会いがなんなのか、もしかすると、自分が何者なのかもわかっていないのかもしれません。
そりゃ、若い子に利用されるでしょうし、
利用するつもりなく、本当にボーイが愛していたとしても、愛想は尽かされるでしょう。
本当に幸せになりたいのなら
まずルールは必ず守ってください。
ルールすら守れない人を信じる人ってどんな人ですか？
あなたの背中をボーイが見ています。
若い子がついていく一番の感情は「尊敬からはじまります」
スタッフにタメ口で接する大人でいるより、
コンビニ店員に「ありがとうございます」が言える大人でいてください。
本当に相手を愛するなら、相手のすべてを受け入れてください。
もしボーイにそれを向けるなら、
他人と体を重ねてお金を得ていることも認めてください。
その気概がないのであれば、年下を見初めてはいけない。
20代と30代でさえ、対等ではない意識を歳上がもつこと。
それは、上が偉いんじゃない。
上は、下のすべてを受け入れること。
この点において対等ではないという意味。
それが難しいのであれば、同年代か、上を探すべき。
年下の男性の人生は、年下の男性のものです。
あなたの人生の残りすべてを、若い子にただ捧げるのみ。
見返りを求めては手に入らない。
これが世の常です。
売り専は出会い斡旋サービスでも、結婚相談所でもない
売り専が提供しているのは、あなたへの愛であることは間違いないでしょう。
私は、ボーイにそれができるよう教育をしています。
ですがそれは、恋愛をさせることでも、
金銭をださせることでもありません。
むしろ、人を利用してお金を得ることは、私が一番嫌うことです。
絶対にやらないように教育しています。
では売り専とはなんなのか。
お客様の人生の中で足りないものを補い、社会でがんばれるように、
明日への活力を対価として持って帰ってもらうこと。
これにほかなりません。
売り専で出会ったこともまたひとつの出会いでしょう。
ですが、本当に出会いを大切にできる人ほど、割り切りというものを知っているものです。
孤独とか、そういうことは関係ありません。
割り切りを知らない人、それは、何も持っていないだけの人です。
相手を見守り、包み、愛する器さえ。
何も持たざる人に人は惹かれないでしょう。
売り専（とくに当店）はホストクラブでもない
当店は出張ホストという単語を使いません。
運命？
そんなものより、100年の恋も冷めることでしょう。
もしあなたが本当に、幸せになりたいのなら。
まずは、自分をよくみつめ、相手をよく知り、
自分の求める形を言語化できるようにしましょう。
感覚だけで生きたところで、人はついていきません。
ボーイのことだけではありません。
若者からすれば、お金は魅力的にうつることでしょう。
お金の話をすれば、たしかに連絡先などは手に入るかもしれません。
ですが、それは真実の鏡の前では
「お金という魅力しかない人間」が映し出されるだけです。
ヤミケンをされるお客様は、今一度、ご自身の背中について考えてください。
いぬい。